ドキュメンタリー映画 「so : but [and] = 1.2.3.4 ーあらかじめ, 情動の.」(2014)

それは無意識の中にある、夢想であり,純粋な創造物の物語 

ドキュメンタリー映画 「so : but [and] = 1.2.3.4 ーあらかじめ, 情動の. 」/ オフィシャルサイト

2013年6月、[感じること=未来のカタチが想像できるようにー]をテーマに、音楽・言葉・映像を軸に構成し、開催されたイベント「音パフォーマンスotto&orabu fromしょうぶ学園」。
(※「魅ることによる音楽」「観ることによる言葉」「視ることによる映像」「みることによる創造」4つのコンセプチュアルな柱のもと、人間の「考える」行動以前にある「感じる」こととはなにかを問いかけたイベント)

感動の公演から半年。イベント制作にあたったNPO法人I have a dreamのメンバーであり映像作家である柵木志の作品「so : but [and]=1.2.3.4」が完成した。本作は、しょうぶ学園の創作活動の一つである音パフォーマンス集団「otto&orabu」をフィルターとして、純粋さに対する意識の変容について描いたドキュメンタリー映画である。

先のイベントで「魅ることによる音楽」を表現した音パフォーマンス集団「otto&orabu」による当日のパフォーマンス映像とともに、彼らの活動拠点である知的障害者支援施設「しょうぶ学園」で撮影された彼らの日常の映像で構成されている。

創ることはすなわち生きること―素直さから夢想を育む。カメラのフレームはしょうぶ学園で暮らす人々が個々で自分自身に向き合う時に聴こえる心の響きを追いかける。それぞれの思い、事情、葛藤。喜びと。すべてが多様に繋がり合いながら紡ぎ出される物語。

誰かの心の響きが誰かの心の響きに触れた時に発見されるお互いの姿。不揃いでも美しく共鳴し合う音楽。彼らの日常における共鳴と彼らの音による共鳴。ステージとバックステージがクロスオーバーしながら、無意識で自由な、人と人の共振性の中で生まれゆく純粋な創造の根源に迫る。

2014年より、全国順次ロードショー中。

【予告編】so : but [and] = 1.2.3.4 ーあらかじめ、情動の

観るものを「特別な時間」に誘う。
そしてotto&orabuの「場」を体験したくなる。
ー 堤幸彦(映画監督)

柵木監督の被写体に対する冷静な距離感、同時に存在する強く深い愛情、溢れる映像的アイデア、それらがこの作品を観るものを「特別な時間」に誘う。そしてotto&orabuの「場」を体験したくなる。
必見!(特にプロの方々!)
この作品を見ていたら途中から正座していた堤幸彦より

感動の渦が起こる。この映画は渦をひろげる。
ー 大橋歩(イラストレーター)

どんな人にもそれぞれ生まれ持った感性がある。知的障害者の感性のそれぞれは個性的で直球的で強いと思う。そしてそれぞれは勝手でばらばら。しょうぶ学園の福森さんはそれをひとくくりの時間の中に引き込んでそれから観客に演奏として放たれる。福森さんはすばらしくセンスがよい。センスは演奏者と観客の間を強くつなぐ。感動の渦が起こる。この映画は渦をひろげる。映画を見た私は自分の中におこった渦をひたすらだきしめる。

しょうぶ学園【otto&orabu】ー音パフォーマンスー

できる、できないの枠を超えた可能性。どこからともなく湧き出る彼らのエネルギーは、見ているものをはっとさせ、心を踊らせる。不揃いだけれど、不揃いだからこその、抜群な揃い方を教えてくれる、鹿児島県の障害者支援センター「社会福祉法人太陽会しょうぶ学園」。各々の行為から生まれてくる思いがけない表現、表出する心の動き、行動のすべてを「個性」として尊重しサポートすることを大切にした結果、決して真似のできない彼ら「らしさ」がうまれた。つくりだすカタチとして、工房・作家による作品・クラフトワーク・縫いプロジェクト・音プロジェクトを展開。パスタ&カフェ・パン工房・そば屋・クラフトショップ・ギャラリー・企画イベント等の活動も行っている。

企画:NPO法人 I have a dream
制作:(株)モーション・ビジュアル・ジャパン
撮影/編集/監督:柵木志
録音/音響効果:中村幸徳
音:otto&orabu
プロデューサー:イワタトシ子
ラインプロデューサー:松下幸春
アソシエイトプロデューサー:坂田いと美
広報/宣伝:伊藤薫子/渡辺万由美
タイトル・ロゴ:假屋昇平/上妻裕一/郡山義一/隅谷端/泰良茂雄/中村哲平/吉盛貢世
グラフィックデザイン:藤本康一
アソシエイト・デザイナー:正木なお
アシスタント・デザイナー:篠田将成
写真:三品鐘
カラー/ステレオ/75分/vista 1:1.66